主の聖なる御名を讃美いたします。

この冬初めて東京に雪が降った日、夜の授業後に敷地内の雪かきをするよ、と寮長へ連絡。数年前に買っておいたアルミ製スコップ2本の埃だらけのカバーをはずしていたら、一人また一人と寮生が集まって、大勢での作業が賑やかに始まりました。隣家に響くほどの音を心配しつつも、こうして皆が集まるのは何か月ぶりだろうかと感慨ひとしおで、いつか自分も饒舌に。冷えたつま先とはれぼったい両手も苦にならないひとときでした。夕暮れが確実に遅くなってきてもいつになく寒さがこたえる立春ですが、陽光の春、コロナ終息の日がなんとも待ち遠しいこの頃です。

「イスラエルよ 主を待て。主には恵みがあり 豊かな贖いがある」(詩130:7)

                         校長 関野祐二

個人面談は今年もZoom

年明けに希望者と校長室で語り合う恒例の個人面談は、昨年に続いて今年もZoomオンライン形式となりました。元々雑談は好きなほうですが(結構重要な職務)、Zoomでの授業&チャペルの弱点は、廊下で行き帰りの在校生と軽い立ち話をしたり、急に乞われて校長室で語り合うなどの突発性・偶然性(主の導き)・個人性を代替しにくいこと(唯一、木曜夜チャペル前Ms先生との丁々発止のやりとりが楽しみ)。でも、場を共有する空気感はパソコン画面と音声の限られた情報からも察知できますし、距離の制約なく語り合えるのは夢のよう。飛び入りでお子さんの声がするのもほのぼの。コーヒーはそれぞれが用意します(淹れたてを振る舞えないのは残念)。希望者には横浜の自宅からYr 先生、隣室から事務員も同席。科目履修の仕方や卒業後の働き、実習教会のことなど、話題は多岐にわたりますが、物理的距離が離れていても心理的距離が近い関係、教師と在校生の目線を合わせること、同じ信仰者として共感すること、それがオンラインでも変わらぬセイケイの持ち味と心得ています。2022年度スクーリングが始まったら、廊下を行き交う神学生をつかまえる機会が戻って来ますね。ふと、今は天に帰ったIs 兄が、疲れた校長を気遣って、面談時に祐天寺駅前でスタバのコーヒーを二人分買ってきてくれたことを思い出しました。

パソコンは新しいほうがいい

たとえば趣味や愛用品に関して、どちらかというと中古品が好きなのにはいくつか理由があります。新品は高くて買えないが中古なら手が出せる、同じ値段でより良いものが買える、傷がついたらどうしようとの心配をせずにガンガン酷使できる、こっそり入手しても「いやぁ中古だから……」と言い訳ができる、などなど(天文マニアには、新品の望遠鏡をわざわざ汚して偽装する猛者もいるとか)。でも、ことパソコンに関しては新しいほうがいいと痛感する年末年始を過ごしました。思えばここ数年、妙に動作が重くなった(使い手と同じ)と感じてはいたのですが、買い替えるタイミングを逸して2年前にコロナ禍へ突入。元々授業や教会業務はパソコン中心だったとしても、そこにZoom授業や会議、オンライン礼拝にオンライン集会が加わり、ほぼ一日中パソコンに向かう日々が続いて、さしものわが愛用品も悲鳴を上げ、キーは三つ反応しないし(そんなクラリネットの童謡あったな)、画面がフリーズしたりネット接続に何分もかかったり、悪さをするようになりました。一念発起でクリスマス後パソコン入れ替えを決断(費用は貯めてました)、まずは置き場所確保のため不要書類山積みの(本来の用途不能)パソコンデスクを空っぽに。血流が良くなったかのようにやる気が出て、年明けには新品への入れ替えが完了したのでした。OS立ち上げに何分もかかっていたのに今や10秒! Zoom接続3秒!(ここは笑うところデス)。知らないうちにストレスを溜めていたのかもしれませんが、サクサク物事が進むようになって、家族も「アナタ、どうしちゃったの?」といぶかる始末。8年間酷使してキーボードの文字もかすれた旧パソコンはどこか哀れです。何事も引き際が重要なので、埃を払って片づけますかね。

さあ2022年度始動へ

今振り返ってみても、4月からの授業形態を「オンライン+スクーリングへの移行年度」と最終決定した昨年12月3日の聖契神学校理事会は大きなヤマ場でした。比較的タフな自分でも分かるほど消耗し、抜け殻のように(翌週土曜日1年9か月ぶり地元小学校での「星を見る会」開催は癒されました)。詳細な経緯や思いは「聖契神学校ニュース143号」に書いたので繰り返しませんが、本音では小心者ゆえビビっていますから、ぜひ祈りと支援の輪に加わってください。4月より、神学校スタッフ担当科目+教師が希望する科目でスクーリング(登校日)を半期2~4回行います。特に一度も対面授業を経験していない2020/21年度入学の在校生は感激ひとしおでしょう。2年近く鳴らしていない名物のブザー(チャイム)が作動するか、今から心配。

コロナ禍の入学試験・卒業式・入学式再び

郵送の方にはこのレターとともに、新年度から学ぶ方々募集の「学生募集要項」と卒業式入学式案内を同封します。コロナ感染者数の増減に一喜一憂しながら神学校や教会が感染防止に対処しつつ、今年も早そんな季節となりました。入学試験は昨年同様、筆記試験と面接を二日に分け、筆記を神学校で(感染防止徹底)、面接をZoomで行います(実はこれ、筆記試験の採点をゆっくり《厳密に?》できるメリット大)。何よりも、2022年度は「オンライン+スクーリング」の授業形態試行/移行期間ですから、諸教会の理解を得て多くの献身者が本校を受験してくださるかどうか、固唾を呑んで見守っているところ。卒業式では基礎科卒業生2名、専門科卒業生5名を送り出しますが、昨年同様コロナ対応で本人のみの出席とし、申し訳ありませんがご家族や関係者の方々は YouTubeライブ配信で出席をお願いします。式もそうですが、卒業式式典後に食堂へ移動しての熱気と安堵感に包まれた感謝会、入学式後の歓迎会を持てないのは残念無念(感謝会のすし詰め&異様な盛り上がり&樽寿司5分完売は見ものでした)。特に卒業式は、日本での働きを終えて間もなく帰米する、「宣教学」担当C先生の説教。P夫人共々四十年来の友人ゆえ、過去(特に大学生のころ)の行状が暴かれるのでは、とヒヤヒヤする式になりそうです。

聖契神学校の祈りの課題

  • 卒業する方々の今後の歩み。新年度から学びを希望する受験者が多く与えられるように。
  • 2022年度オンライン+スクーリング試行/移行期間の在校生と教職員の学びと働き。
  • 聖契神学校が諸教会の祈りと支援により守られ、使命を果たし続けられるように。