主の聖なる御名を讃美いたします。

9月下旬でも猛暑日に迫る気温とは、今年の夏がいかに記録破りだったか実感させられます。暑すぎて心なしか蝉の声も少なく、ツクツクボウシはほとんど聞かれなかったかったように思うのですが、如何でしょうか。10月に入り、さすがに朝晩の風も涼しくなりました。秋の日は釣瓶(つるべ)落とし、教会人にとっては秋からクリスマスへの日々が矢の如し、かもしれませんね。コロナと入れ替わるようにインフルエンザが猛威を振るい、人混みでマスクが手放せそうにない、そんな後期の始まりです

「夜の月 朝の光 星の輝きも 主の光 主の愛に まさるものはない」(教会福音讃美歌33の3節)

 
校長関野祐二

JCE7終わる

2016年の第6回神戸から7年、第7回日本伝道会議(JCE7)が岐阜市の長良川国際会議場で四日間開催され、9月22日に幕を閉じました。わが神学校も協力団体に名を連ね、ブースや分科会を出す余力こそなかったものの、教師や在校生、そして多くの卒業生が参加。すでにお知らせしている家内のこともありオンライン参加に切り替えたので、会場の空気感は味わえませんでしたが、オンライン配信技術が優れていたのも手伝い、全体集会の様子はつぶさに体験できました(いっしょに讃美したかったナ)。五十歳以下のみ登壇できるとのルールがあったせいか、仰々しいあいさつとか(ゴメンナサイ)歯の浮くようなほめことばがなく(時にはそういうのも必要ですけど)、新しい時代の空気を感じさせました(若きクリスチャンの岐阜市長あいさつは圧巻!)。三日目、現地のYn先生より届いた集合写真には、セイケイ在校生と卒業生の面々がズラリ。行かれなかった校長を励ますため、招集をかけたそうな(ちょっとウルルですね)。写真に添えられた母校愛なんてセリフはくすぐったいけど、レジリエンスに長けた彼らの活躍が福音派の将来を支える、そんなことを思ったのでした(ほら、オーバー五十はこうやって大袈裟になるのですよ)。

家事の真似事(?)奮闘中

伝道者夫婦は多かれ少なかれそうですが、その働きは物心両面で伴侶の助けあってのこと。6月下旬より始まった妻の治療とともに、三十数年来の負債を返済すべく家事担当が始まりました。自分で言うのもなんですが、食品の買い出しや食事のセッティング、お皿洗いやゴミ出しなど、慣れるにつれ効率が上がってだんだんおもしろくなってきたし、自分に向いているのではと錯覚するまでに。ちょうど良いタイミングで(!?)洗濯機が故障したため乾燥機付きに買い替え(搬入の際には寮生の絶大なるご助力をいただきました)、干す手間がなくなったので、まだ担当するに至っていません(洗濯の余地なし??)。二十年以上、奉職する教会の帰り道に家族で立ち寄り買い物をした経験から、ずいぶん前より「近くに〇イ〇(スーパーの名前)が来たら助かるよね」と話し合っていたのですが、なんと今秋、油面交差点の新築ビル一階に〇イ〇がオープン!!  これには以前にもレターで書いた「量子もつれ」が起きたのでは? と話し合っています。病状が安定し、少し体力が回復したら、そこまで二人で買い物に行くのが新たな目標となりました。

Zoom+スクーリング本格運用開始です

2021年12月の理事会で正式決定した、双方向Zoomオンライン+スクーリング(登校日)への授業形態定常化(その方向へ舵を切ることですね)。22年度は移行/試行期間として、主にスクーリングの持ち方を検討しましたが、年度の終わり頃にコロナ第八波が襲い、思うように現場検証(?)が出来なかったため、移行期間を半年延長して23年度前期にスクーリング週間を二度実施。ほぼこれで見通しが立ち、後期10月より本格運用となりました。6月の理事会でこれを正式決定したのですが、議事録に一行しか載らない決議事項も、ここまでの道のりを振り返るなら万感の思いが去来します。7月には西方の博士よろしく、某神学校の校長と理事3名が、オンライン授業の情報を得るためはるばる来校(ラクダでなく飛行機でした)。オンライン授業を見学していただき、同労者ならではの苦労話に大輪の花満開。それぞれ神学校の特色を生かし、適宜オンラインを活用出来たらいいなと思いますし、ノウハウ提供の協力もしたいです。セイケイは、対面ほどの空気感は得られずとも、スクーリング等で補いつつ(晴れたら夜クラスは星見オプション)、「働きながら」「遠距離からでも」「教職者養成レベルの」学びを可能とするべく、このシステムにさらに磨きをかけるつもり。どうぞポストコロナの学びのため活用してください。

卒業生のオアシスと働き人の学び場を目指して

4月以降、卒業生の就任式、教会訪問と神学校紹介、面談が例年になく続きました。教会での神学校紹介は、もちろん神学校支援のお願い(特にマンスリーサポーター募集)を兼ねているのですが、常々思うのは、校長が短時間説明(さすがにノー原稿)するよりも、卒業生による現場での働きぶりこそが何よりも効果的な神学校PRだということ。生意気な言い方ですが、神学校の教育力と卒業後のアフターケアが行き届いているか、客観的に問われていることにもなります。仕えるのは現場の牧師や働き人、評価するのは現場の教会、そのくらい気を引き締め、背後で卒業生をバックアップする神学校は教会の皆さんの前に立ちたいです。そうは言っても、招かれた教会は例外なく牧師を愛し、支え、神学校を好意的に評価し支援してくださっていますよ(感謝)。
ところで、担当する前期の専門科「聖書解釈学」クラスには、牧会経験豊富な現場の牧師が特別聴講で加わってくれました(母校後輩の友人デス)。3・11以降、「福音の再発見」運動(勝手に命名)の潮流が日本の福音派を潤し、JCE6ではメイン講師がそれを実証するかのような六幕の物語で聖書を解き明かしてくれましたが、担当する聖書解釈学もこの流れを意識し、求める聖書講解課題を聖書のGrand Narrative(大いなる物語)に基づき配置。説教のブラッシュアップのため謙遜に学んでくださる姿勢に、在校生も大きな励ましと喜びを感じました。これぞ継続教育! ここ十数年で福音派の神学は大いに刷新されていますから、現場で苦闘する働き人もぜひ学びに来てください。こういう時、オンライン授業は現場を離れなくてもいいので便利ですよ。

聖契神学校の祈りの課題

  • 在校生61名の後期学びと教職員17名の働きが守られるように。オンライン+スクーリングの授業形態が諸教会に認知され、働き人育成のため豊かに用いられるように。
  • 聖契神学校の運営が諸教会の祈りと支援により守られ、使命を果たし続けられるように。