主の聖なる御名を讃美いたします。
主の年2024年は、能登半島地震と羽田空港事故で幕を開け、ウクライナやガザ、ミャンマー他での戦闘や紛争が通奏低音を響かせています。一ヶ月が経過しても水道をはじめ復興の見通しが立たない能登の惨状に心痛め、祈りを絶やさず、可能な支援に参加しながら、今ここに置かれている自分が今日の一日を生き切る、そんな思いでしょうか。2月4日は立春。年度末の慌ただしさに翻弄されるも、この季節になると心に浮かぶ「どこかで春が生まれてる」との唱歌を口ずさみながら、主を見上げます。

「あなたの平和の器にしてください 主よ 私をあなたの 平和の器に」(教会福音讃美歌485より)

 
校長関野祐二

年明けスクーリング週間は晴れ続き

「登校日」と聞けば、小学校の夏休み中にぼんやりした頭で学校へ行き、校長先生のあいさつを聞いて早々に下校した思い出しかありませんが、「スクーリング」ということばにはもっとポジティブな響きがあります。普段は画面越しのオンライン授業で二次元のコミュニケーションを取って来た在校生が、三次元の空気感を共有する場。回数が限られているせいでしょうか、コロナ前の通学にはない格別さと特別感があるように思います(週5科目履修の人、よく通ってましたね!)。年明けのスクーリング週間で個人的に嬉しかったことふたつ。まずは手術後療養中の妻が、毎回のチャペルタイムで在校生と先生方に対面での報告と感謝を直接伝えられたこと。皆さんの祈りと励ましがどれほど心強かったでしょうか。もうひとつは、連日の快晴続きで、月・火・金の夜チャペル後に屋上でプレアデス星団(昴。最近亡くなった楽曲作者を偲び鼻歌まじりで)とオリオン座大星雲を見せたこと(木曜夜は説教学Aの演習時間を削らぬよう遠慮)。寒いのにつきあってくださった皆さんに感謝です(久しぶりの再会で、実は星よりも屋上おしゃべり花盛り)。火曜夜は星見の後、宣教学O先生がスペシャリティコーヒー(その丁寧な淹れ方に脱帽)を学生ラウンジでサービス。スクーリングは、こんなイベント感が楽しくて、つい授業時間を削ってしまうのです。

我が家の冬休み

今年の年賀状は、昨年六月の妻入院手術三日前に子どもたちと伴侶全員、計八名が集結した写真でした。半年後の十二月末に再度全員が集まることとなり、久々に(五年ぶりくらいかな)広島風お好み焼きを振舞うことに(以前は神学校最終クラス時、少人数の受講生に限って食べさせたのでした。覚えている人いますよね)。二人でゆっくり歩きながらスーパーをハシゴして材料を買い集め、忘れた手順を思い出しながら計8枚を焼き上げ。同じ構図と並び方で集合写真を撮りながら、手術後ここまで回復したことに感謝いっぱいでした。この三日前、消防署の指導に従い、男子寮から我が家へ上がる階段の踊り場に積み上げた荷物(実は50年分の天文雑誌)を我が家の空きスペースに移動(いずれは処分必至でしょうが、もう少し猶予をください)。男子寮生の絶大なるご助力をいただき(ドラム式洗濯機もそうだったな)、山のような(オーディオ機器用)空き段ボールも潰して一時間以内に終了。お礼にカップ麺(ちょっと高めのやつ)をたくさん手渡しました。次はオーディオ機器か望遠鏡類か、今年が年金受給開始年齢につき、向き合わなければなりませんね。こんなかんじで年末を過ごし、冒頭に書いた波乱の年始へとつながるのでした。

来年度の目玉はリフレッシュ聴講

今年度の目玉が、(すでに耳タコ状態ですが)双方向ライブZoomオンライン+スクーリング(20回授業中2~4回の登校日)本格運用開始(後期から)なら、来年度は何だろう。そんなちょっぴりワクワクする思いの中、特別聴講をしている現役牧師や現場の卒業生から、「最新の神学を(もっと)学びたい。でも課題や試験のハードルが高くて」との複数の声が寄せられました。3・11を契機とした包括的福音/宣教/贖い理解、六幕による聖書の物語的解釈、神のかたち回復と霊的形成、いわゆる「福音の再発見」潮流(これは持論です。堅苦しくてゴメンナサイ)は、キリスト教界の閉塞感(あまり使いたくないフレーズですが)を打ち破る突破口と信じて止みません。聖契神学校にはこの分野をリードする教師が何人もいますから(誰だか当ててみて)、現場の牧師や働き人にこそオンラインで学んでほしい! そこでアタマを柔軟に切り替え、レポート課題や試験、欠席回数上限を原則免除撤廃し、単位取得希望者にのみそれらを課す「リフレッシュ聴講」の制度を検討し始めました。クラスにそうした受講生が加わることは教師会や理事会の理解も得られているので、3月の理事会で最終承認を得たら、後期から運用開始予定です。 リフレッシュを求める方々に向き合うためには、教師にも更なるリフレッシュが求められますね。

入学試験、卒業式、そして

新年も早一ヶ月を経過し、後期クラスと年度のまとめに入りつつある今、卒業はもちろん今後の学びの継続や進級などの自己申告が集計され、恒例の個人面談も進んでいます(今年は少なめ。こっちから申し込もうかな)。気になる入学資料請求や問い合わせの数ですが、感謝なことにざっくりコロナ禍前の倍、昨年度と同等です。以前の通学対面形式では学べない遠隔地からの資料請求がざっと四分の一。おそらく皆さんが想像するよりもずっと自然に、遜色なくオンラインで学びが可能ですから、ぜひ願書を出してください(先日はクラス受講者が旅先のスイスから現地真夜中に出席。同一画面に関東圏や東北、米国西海岸の学生もいて、不思議な感覚でした)。ところで今年の第71回卒業式は、コロナ五類移行につき四年ぶりに対面出席自由となりますから、卒業生(数名の予定)関係者の皆さんはマスク持参でぜひご来校ください(挨拶する学生会会長がマジシャンなので期待大)。式典後にスゴイ盛り上がりの過密感謝会がまだできないのは残念(懐かしいな)。今回も並行してYouTube配信を行いますからオンライン視聴歓迎です。入学式も同じ形式。三月初めの入学試験で何名の方々をお迎えすることになるか、大いに期待しています。

聖契神学校の祈りの課題

  • 卒業予定者を含む在校生61名の後期学びが最後まで守られ、新年度の働きと学びに備えられるように。教職員17名の働き。卒業式と入学式が祝福に満ちあふれるように。
  • 2月20日の入学願書締め切りまでに多くの方々が出願し、3月1日と2日の入学試験に合格して、新年度より学びを開始できるように。4月からの前期授業への在校生の備え。
  • 聖契神学校の運営が諸教会の祈りと支援により守られ、使命を果たし続けられるように。